卒論と総合面接試問は、2018年度より選択制となっており、それ以降はあえて選ばれている方が少ないかと思われます。しかし、当時は必須で、卒論はある意味で難関でありました。2022年度までは開講されていることもあり、今回は、卒業論文(以下、卒論)と総合面接試問(以下、面接試問)について振り返ってみたいと思います。
卒論論文
まずは、テーマを決めます。通教学生の多くは社会人です。生業や世の中を通じての問題意識(問題点)から考えます。あまり大きな視点よりは身近な問題から選ばれるのが良いかと思います。テーマをきめたら、卒業論文レポート(通信指導)を受けるのが良いです。卒論には様々な作成基準(論文概要、目次、本文、全体の文字数など)があり、いきなりの作成は非常にリスクがあると思われるからです。
卒論指導は、①3月 申し込み→②5月 第一回指導→③6月 第二回指導→④8月 第三回指導、と進み、9~10月に卒論提出許可を受けて、最終的には11月に卒論を提出します。卒論指導の内容は、問題提起の説明の方法や権利関係の法的性質についての学説の理解、論点部分の考察方法、その他参考にすべき資料等についての指導と多岐にわたります。加えて、論文の構成・体裁の指導もあり、指導に沿って加筆、修正等進めるとおおよその卒論として完成していくと思います。
卒論は、内容はともあれボリュームも大きく、作成に向けての文献や論文収集、最後の私見のまとめなど非常に時間と労力がかかります。指導にもあるように通常の流れで行きますと1年がかりとなります。
総合面接試問
11月に卒論提出しますと、翌年の2月に結果が届きます。この結果ですが、WEBでの確認はできなかったと思います。ただ、通知を待つのみです。
卒論の合格を受けると、面接試問の受験が許可されます。同封されてる受講許可通知に試験日時、試問方法や持参物等が記されています。
試問については、論文の内容についていろいろと聞かれます。なぜ、この問題と取り上げたのか、どこが問題と考えるのか、自身の生活の上でのどのような影響があるのか、あと、学説についてどう思うのか、などです。ただ、終始和やかなので、問われているというよりは、論文作成をねぎらってくださっているようでした。試問は30分程度といわれておりましたが、あっという間に終了となりました。結果は、その場ではわかりません。3月初旬の『総合面接試問結果通知』なるもので卒業確定となります。
感想
卒論は、当時の私の集大成となりました。最後は私見がうまくまとめられず、いまでも読み返すともう少し明確に意見を示せたように思います。現在、卒論に取り組まれる方は少ないかと思いますが、一つの課題について、これほど多くの文献、論文、判例にあたることは卒論ぐらいしかないのではと思います。初めて一応『論文』たるもの書いたことは素晴らしい経験となりましたし、今も、大いに役立っています。また、面接試問では、通教ではなかなか得られない教授との面談があり、非常に充実した一日となりました。
総合面接試問は、通教生にとってのご褒美だったのかもしれません。
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